おうち時間をつくる
多くの時間を自宅で過ごしていると・・・
どんなに規則正しい生活を心がけていても、気持ちにメリハリがなくなってくる。
単調になりがちな生活リズムを切り替えてくれるのが、一日に浴びる「光(照明)の色」です。
「光の色」には、集中力を高めたり、爽快感や清潔感を与えたり、暖かさや安心感を与える効果があるからです。
照明の色が変われば、気分も変わるから、「おうち時間の質を高める」ことができる。
「光(照明)の色」は、「色温度」と呼ばれる指標で、「ケルビン(K)」という単位で数値化されています。
「光の色」であって「光の明るさ」の指標ではないところがポイントです。
「ケルビン(K)」の数値が高いほど蛍光灯のような青白い光になり、
逆に数値が低いと白熱電球のようなオレンジがかった光になります。
毎日の生活でも、
- 朝日は 3500K(温白色)
- 朝もやの光は 4000K(昼白色)
- 昼間は 6000K(昼光色)
- 青空は 8000K
- 夕日は 2000K(電球色)
と変化しています※。
※JIS Z 9112: 蛍光ランプの光源色及び演色性による区分 2019
生活のシーンに適した色味を正しく活用すれば、生活空間をより心地よく整えることができるはず。
ではどのような生活の様々なシーンで、どの色の照明を選んだらいいのでしょうか?
照明の色には「電球色」「温白色」「昼白色」「昼光色」などの大きく4種類があり、
照明の色によっては、場所や時間、シーンによって向き不向きがあります。
「電球色(2600-3250K,3000K)」オレンジがかった電球のような温かい光。
【くつろいでリラックスしたい場所に】
例)リビングでくつろぐシーンや、寝室で安眠するシーンなど
「温白色(3250-3800K,3500K)」やや黄色みがかった落ち着きのある明るい光。
【リラックスしたい場所で、電球色より明るくしたい場所に】迷ったときは温白色(笑)
例)リビングやダイニングで家族団らんするシーン
「昼白色(4600-5500K,5000K)」イキイキとした自然な光。
【色を識別したい場所】
例)キッチンで調理をするシーン、ダイニングで美味しい食事を楽しむシーン、洗面台で綺麗にお化粧するシーンなど
「昼光色(6500K)」青みがかった蛍光灯のような清々しい光。
【集中力を高めたい場所】
例)仕事や勉強がはかどる勉強部屋やリビング、読書をする書斎など
「照明は明るいほどよい」と単純に考えがちです。
じつは明るい空間だけが「快適」ではありません。
同じ光の色(色温度)であっても、光の強さによっても受ける印象が変わるので要注意です。
【色温度(ケルビン)の低い照明:電球色】
明るさが低いと落ち着いた雰囲気を感じることができるが、明るさが高くなると暑苦しく感じる。
【色温度(ケルビン)の高い照明:昼白色】
明るさが低いと涼しく爽快な雰囲気を感じることができるが、明るさが高くなると陰気に感じる。
「光の色と目的」によっては、あえて「明るさを落とす」という選択も必要となります。
照明の工夫次第で、さらに「おうち時間の質を高める」ことができます。
帰りたくなる住まいづくりの電気打ち合わせでは、一つ一つ照明の色を決めていきます。
その空間をどんなシーンで使うのだろうか、生活するイメージを膨らませていく作業が大切になります。
ぜひワクワクしながら照明選びを楽しんで頂きたいです。