エェ~ッ! どっちが上でどっちが下?
皆さんがホームセンターで目にする、角材に上下があるのはご存知ですか?
もともと自然の中で育った木ですから、根本と木の先端、上と下があります。
・木を切ったままの枝がついている状態なら上下は見てわかる。
・枝を落として丸太になっても太い方が根本側と見てわかる。
・四角形に製材された状態では、一見すると上下の向きはわかりません。
ではどうやって見分けたらいいのでしょうか?
◆木目の具合でみる方法
タケノコのような波模様が見える場合、木目が尖っているほうが上です。
「木はどのように大きくなるか?」その仕組みを理解すると見えてきます。
木は成長とともに、年輪は外側へ太くなり、上にも年輪の層を被って伸びていくからです。
◆節の様子でみる方法
針葉樹(杉、桧、松など)では、「節が狭い方が上」で、「広い方が下」です。
「節の芯」のズレ具合で、木の上下がわかります。
幹から生えている枝が垂れないように、針葉樹は枝を下から支えるように節が発達するからです。
このため節の芯が上側にずれます。
逆に広葉樹(ナラ、クリ、桜)では、「節が広い方が上」で、「狭い方が下」です。
大工さんもこの知識を使って、木材の上下を意識しながら仕事をしています。
家を建てる際に無垢柱の上下の向きが決まっているからです。
山に木が生えていた時の姿の通りに使ってあげるのが鉄則。
つまり、根本側を下、先端側を上の方向で使うわけです。
知っているとより家づくりが面白くなると思います。
もしご縁があって、愛家で「帰りたくなる住まい」を建てられるお客様。
愛家では屋根を支える「束」と呼ばれる桧材の柱に、手形やメッセージを書きいれてもらう「想入れ式」というセレモニーを実施しています。
この話を思い出して、「想入れ式」で「想入れ束」の上下の向きを実際に確認してみてはどうでしょうか。