風をつかまえろ
窓を開けたのに全然風入ってこない??
ココの窓開けると凄い風が抜ける
という経験がないでしょうか?
ただどうしたら風の流れが生まれるのか、分かっているようで分かっていない。
まず風の通り道を生み出すポイントを考える前に・・・
そもそも家の中に風を通すことで、「涼しさ」以外に、どんな嬉しい効果が得られるのか。
整理してみましょう。
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温度の調整(エアコンの負担を減らせる)
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過剰な湿度の調整(結露を防ぎ、カビやダニの増殖を防ぐ)
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嫌な匂い・花粉やホコリ・有害物質の排出(アレルギーやシックハウス症候群の予防)
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二酸化炭素の濃度を下げ、酸素の濃度を上げる(酸欠による、だるさ・めまい・集中力低下の防止)
風通しの良さは、部屋の空気を「キレイ」で「新鮮」に保つ効果があるわけです。
空気の汚れは目に見えにくいので、「風通し(換気)が足りていない」ことには気づきにくいもの。
最近の住まいは『気密性』が高く、汚れた空気が部屋の外に出にくくあります。
では風の通り道はどうやってつくれるのか?
ココで注目したいのが「窓と風の動き」です!
1つ目は窓の種類「風をうまくキャッチすること」
壁に沿って吹く風を、素通りさせないで、うまくつかまえる。
風はまっすぐに進みますが、何かにぶつかれば向きを変えます。
「引違窓」や「上げ下げ窓」では、正面からの風がなければ、壁に沿って吹く風は素通りしてしまいがち。
正面からの風はもちろん、横から吹き抜ける風もつかまえる「縦スベリ窓」。
「縦スベリ窓」は、風を取り入れる役割を持った窓と言えます。
2つ目は開ける窓の数「つかまえた風をうまく追い出すこと」
風通しには、入口だけでなく、出口も必要です。
「入口」に大きな窓をつけていても、「出口」になる窓がなければ風は抜けません。
抜け道(風の出口)のない部屋の空気は、うまく風は流れにくく、空気の淀みは解消されません。
2か所窓を開けることで、1か所の窓より風通し(換気効果)は「約10倍」にもなります。
風は「入口と出口」をつくってあげる事で流れていくのです。
3つ目は窓の配置「家の中に風の通り道を増やすこと」
「縦スベリ窓(開閉方向)」を逆に取り付けると、より風が入りやすく出やすい窓になります。
壁に沿って横から吹く、左右2方向からの風にも対応できるからです。
窓が1つしかない部屋は、どうしたらいい?
窓が1つしかなく、廊下や別室に繋がる扉は閉めたままという部屋の場合、
窓を開けるだけでは効果的な換気は見込めません。
室内に残っている空気が邪魔をして、新鮮な外の空気が部屋の中に入ってこないからです。
扇風機を置くだけで効果的に風通し(換気)を行うことができます。
まず扇風機を窓のそばに置き、外に向けて送風し、部屋の空気を強制的に押し出してみてください。
すると、窓の外から新鮮な空気を呼び込むことが可能です。
(逆に扇風機を室内に向けると、汚れた部屋の中の空気が外に出ないで、部屋の中にとどまる恐れがあるからご注意を!!)
この方法で、1つの窓を開けたのみよりも「約25倍早く」換気が可能というシュミレーション結果がでています※
※富士ホールディングス株式会社
このように快適空間は窓から生まれます。
最大のコツは、窓を利用して『風の入口』、『風の通り道』、『風の出口』を確保することなのです。